山梨県立富士見支援学校旭分校 > 研究テーマ・研究目標 研究テーマ・研究目標 校内研究 研究テーマ 「児童生徒一人一人によりより支援をするために」 ~旭スタイルの活用を通して~ テーマ設定の理由について 本校では令和4年度から昨年度まで、生活の基盤となる「自立活動」に焦点を絞り、児童生徒の実態把握と職員間の共通理解のため、「インシデント・プロセス法」や「Co-MaMe」についての研究を進めてきた。昨年度は、独自に設定した「旭スタイル」を用いて、事例検討を重ねた。旭スタイルでは、①実態把握に Co-MaMe のアセスメントシートを活用、②課題に対しての実践を全体に共有する場の設定、③事例検討のタイムスケジュール、の3点を特徴としている。旭スタイルの使用により、スムーズな実態把握ができ、職員の共通理解も持ちやすくなっている。 本校の児童生徒は、病状に合わせた通院や入院での治療が行われているため、転入時期もそれぞれである。また、在籍期間も治療の進捗と関わり、1か月という短期から数年に及ぶ長期間までそれぞれである。中学部3年生の場合は、卒業後の進路について指導や、前籍校に戻る計画も進んで行く。限られた在籍期間の中で、担任以外にも全職員の視点から実態把握を的確かつ効率的に行い、その後の教育活動に生かしていかなければならない。 しかし、心因性の疾患を持つ子どものほとんどが、自分以外の人と一緒に過ごすことに困難さを抱えており、初めての環境に慣れるまでには、時間をかけた心に寄り添った指導が必要となる。また、初期には、様々なリミットテスティング(試し行動)をすることもあり、学校が安全な場所だと認識し、落ち着いて過ごせるようになるには、教員の工夫や時間を要することが多い。 教員側としても、絶えず入れ替わる児童生徒を、どのように指導していけば良いかについて、見通しが持ちにくく、迷いながらの指導になる。また、人事異動で教師の入れ替わりがあり、本校のような病弱支援学校での勤務を経験したことのない者が着任することもある。「心因性の疾患を持つ子どもと、どのように関わっていけばよいか。」と不安を感じる場面もある。 事例研究「旭スタイル」を使用し、的確に児童生徒を理解することで、本人に無理のないペースや目標を見極めることができるようになっている。他の教員の考えも汲み上げられるため、担任が新たな視点で、子どもの目標を組み立てるきっかけともなっている。 昨年度は5件の事例検討を行い報告できた。今年度は、更に事例検討を積み重ね、「旭スタイル」を使用した結果や感想をまとめていく。そして、今後は、研究を離れた場所でも学年や学部で日常的に活用していけるよう、意見をまとめていきたい。 文献研究についても、病弱教育についての知識や専門性の向上を目指して継続していく。昨年度まで、精神疾患の病理や心理についての文献を多く扱ってきた。今年度はそれに加え、病棟で実施されている治療プログラムに関するものや、教員のメンタルヘルス等に関わるものも含め、病弱教育についての理解を深めていきたい。 研究の目標 (1)自立活動に関する事例研究を継続し、児童生徒の実態についての把握力や理解力を高め、適時に適切な指導を行うための、指導力の向上を目指す。 (2)教育実践に関わる様々な研修会を通して、病理や心理についての理解を深め、専門性の向上を図る。 (3)ICT を活用した指導方法の技術向上を目指す。 ※研究内容等、詳細をお知りになりたい方は、ご連絡ください。 お問い合わせ
校内研究
「児童生徒一人一人によりより支援をするために」
~旭スタイルの活用を通して~
本校では令和4年度から昨年度まで、生活の基盤となる「自立活動」に焦点を絞り、児童生徒の実態把握と職員間の共通理解のため、「インシデント・プロセス法」や「Co-MaMe」についての研究を進めてきた。昨年度は、独自に設定した「旭スタイル」を用いて、事例検討を重ねた。旭スタイルでは、①実態把握に Co-MaMe のアセスメントシートを活用、②課題に対しての実践を全体に共有する場の設定、③事例検討のタイムスケジュール、の3点を特徴としている。旭スタイルの使用により、スムーズな実態把握ができ、職員の共通理解も持ちやすくなっている。
本校の児童生徒は、病状に合わせた通院や入院での治療が行われているため、転入時期もそれぞれである。また、在籍期間も治療の進捗と関わり、1か月という短期から数年に及ぶ長期間までそれぞれである。中学部3年生の場合は、卒業後の進路について指導や、前籍校に戻る計画も進んで行く。限られた在籍期間の中で、担任以外にも全職員の視点から実態把握を的確かつ効率的に行い、その後の教育活動に生かしていかなければならない。
しかし、心因性の疾患を持つ子どものほとんどが、自分以外の人と一緒に過ごすことに困難さを抱えており、初めての環境に慣れるまでには、時間をかけた心に寄り添った指導が必要となる。また、初期には、様々なリミットテスティング(試し行動)をすることもあり、学校が安全な場所だと認識し、落ち着いて過ごせるようになるには、教員の工夫や時間を要することが多い。
教員側としても、絶えず入れ替わる児童生徒を、どのように指導していけば良いかについて、見通しが持ちにくく、迷いながらの指導になる。また、人事異動で教師の入れ替わりがあり、本校のような病弱支援学校での勤務を経験したことのない者が着任することもある。「心因性の疾患を持つ子どもと、どのように関わっていけばよいか。」と不安を感じる場面もある。
事例研究「旭スタイル」を使用し、的確に児童生徒を理解することで、本人に無理のないペースや目標を見極めることができるようになっている。他の教員の考えも汲み上げられるため、担任が新たな視点で、子どもの目標を組み立てるきっかけともなっている。
昨年度は5件の事例検討を行い報告できた。今年度は、更に事例検討を積み重ね、「旭スタイル」を使用した結果や感想をまとめていく。そして、今後は、研究を離れた場所でも学年や学部で日常的に活用していけるよう、意見をまとめていきたい。
文献研究についても、病弱教育についての知識や専門性の向上を目指して継続していく。昨年度まで、精神疾患の病理や心理についての文献を多く扱ってきた。今年度はそれに加え、病棟で実施されている治療プログラムに関するものや、教員のメンタルヘルス等に関わるものも含め、病弱教育についての理解を深めていきたい。
(1)自立活動に関する事例研究を継続し、児童生徒の実態についての把握力や理解力を高め、適時に適切な指導を行うための、指導力の向上を目指す。
(2)教育実践に関わる様々な研修会を通して、病理や心理についての理解を深め、専門性の向上を図る。
(3)ICT を活用した指導方法の技術向上を目指す。
※研究内容等、詳細をお知りになりたい方は、ご連絡ください。
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