研究テーマ・研究目標

校内研究

 

研究テーマ

児童生徒一人一人の理解を深め自立を支援するために

~旭スタイルの事例検討を求めて~

 

テーマ設定の理由について

 昨年度は、同テーマのもと~インシデント・プロセス法を用いて~をサブテーマに事例検討を行った。インシデント・プロセス法を用いたことで、意見交換が活発になり、話し合いが深まった。研究会の場に留まらず、日常的に意見を出し合いながら指導支援を進める雰囲気作りにつながり、旭分校に適した方法であることが確認できた。一方、反省としては手順や質疑方法の共通理解が必要、時間が限られるため物足りなさがある、等の意見が出された。また、指導主事招聘研修会では、主訴が明確でないため焦点が絞りにくいのではないか、という助言をいただいた。1時間という限られた時間で行うので、何を重視していくかを考え、内容を整理していくことが必要だという課題も出された。

 今年度は、昨年からのテーマを引き継ぎつつ、サブテーマを~旭スタイルの事例検討を求めて~とした。インシデント・プロセス法を用いた事例検討を発展させ、より的確に児童生徒の実態把握を行い、話し合いの質を高めることができるようにしていきたい。そのために、以下の3つの点を改善し実践を重ねていきたい。

 まず、1つ目は実態把握についてである。昨年度は、個人検討の時間に担任の願う姿(どうなってほしいか)をもとに、それぞれが指導課題を絞り込み、対応策を考えた。教師の見方が異なることで、様々な観点から考えることができるというメリットがあった。しかし、教師同士の児童生徒の捉えや根拠が分かりにくく、共通認識が不十分だという印象もあった。そこで、今年度はCo-MaMeのアセスメントシートを使い、根拠を明確にした上で個人検討を行いたい。また、共通のツールで実態把握を行うことで、他の教師の見方や捉えを具体的に把握できるようにしていきたい。2つ目は、実践を共有する場の設定である。昨年度は事例検後の実践やまとめは個々で行い、「研究のまとめ」で共有する形をとった。反省では、事例検討で話し合ったことをどのように活かし、どのような成果や課題があったかを確認したいという意見が出された。そこで、今年度は、最後の全体研修会の場で、それぞれの実践を伝えあい、まとめの一つとしていきたい。3つ目は、旭スタイルの事例検討方法の作成である。話し合いを進める時のルールや手順、タイムスケジュールをまとめていく。また、個人検討やグループ検討をする際の観点を分類、整理していく。旭分校の事例では様々な課題が複雑に絡んでいることも多く、昨年度も、対象児生のどの部分を課題とするのか、どのような対応が考えられるのか、話し合いを進めたりまとめたりすることが難しいことがあった。グループ検討では、広い視野で考えることと焦点化して考えることが必要になる。観点を整理し視覚化することで、話し合うときの道しるべにできるようにしたい。今年度は、まず、昨年度の内容を基に全体で事例検討方法を確認し、その後、適宜アンケートを取りながら、修正を加えていきたい。

 昨年度の反省から、内容を精選していくという方向性を出したが、今年度も取り組む内容が多様化していることは否めない。学部研の時間内で実施すること、他の業務に還元できるような内容にすることを心掛けて、研究を進めていきたい。また、常に、研究テーマの「児童生徒一人一人の理解を深め自立を支援するために」に立ち返り、そのために必要なアプローチとして、事例検討、文献研究、ICT活用、等に取り組んでいきたい。

 

研究の目標

(1)自立活動に関する事例研究を通して、児童生徒の実態についての把握力や理解力を高め、適時に適切な指導を行うための、指導力の向上を目指す。

(2)教育実践に関わる様々な研修会を通して、病理や心理についての理解を深め、専門性の向上を図る。

(3)ICTを活用した指導方法の技術向上を目指す。

 

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